モートン病に似た症状の疾患と違い

モートン病、モートン神経腫

モートン病(モートン神経腫)は、足の第3・第4趾間にある神経が圧迫されることで起こる神経障害で、足の前方に痛みやしびれを感じる疾患です。

しかし、似たような症状を引き起こす足の疾患は複数存在し、誤診や自己判断による混乱を招くこともあります。

ここでは、モートン病に似た症状を呈する代表的な疾患や足のトラブルについて、症状の特徴とモートン病との違いを詳しく解説します。

モートン病の基本症状

  • 足の前方(特に第3・第4趾間)に焼けるような痛みやしびれ
  • 歩行時や靴を履いたときに症状が悪化
  • 足指の付け根を押すと痛みが増す
  • 神経腫が形成されることもあり、触診でしこりを感じることがある

モートン病に似た症状を起こす疾患・トラブル一覧

疾患名 主な症状 モートン病との違い
足底筋膜炎 足裏(特にかかと)に鋭い痛み。朝の一歩目が最も痛む。 痛みの部位が足裏全体やかかと中心で、足指間ではない
足根管症候群 足裏や足首内側にしびれ・灼熱感。後脛骨神経の圧迫。 痛みの部位が足首〜足裏全体で、足指間の局所的な痛みではない
中足骨疲労骨折 足の甲に運動時の痛み。骨折部位に圧痛。 骨の損傷による痛みで、神経性のしびれは少ない
中足骨骨頭痛 歩行時に足裏前方に痛み。進行すると安静時も痛む。 骨頭への圧迫が原因で、神経腫による痛みではない
足の関節炎(関節リウマチなど) 足の複数関節に腫れ・痛み。朝のこわばり。 痛みが広範囲に及び、神経圧迫による局所的症状ではない
扁平足 足のアーチが崩れ、足裏や足指に負担。慢性的な痛み。 足の構造異常が主因で、神経腫形成はない
外反母趾 親指の変形と痛み。靴による圧迫で悪化。 痛みの部位が親指側で、モートン病のような中足部の痛みではない
糖尿病性神経障害 足先のしびれ・冷感・感覚鈍麻。左右対称に出ることが多い。 全身性疾患の合併症で、局所的な神経圧迫ではない
坐骨神経痛 腰〜臀部〜足先にかけての放散痛。電気が走るような痛み。 痛みの範囲が広く、足指間の限定的な症状ではない

症状の見分け方と診断のポイント

  • 痛みの部位と性質:モートン病は「足指の間」に限定された痛みやしびれ。他疾患は「足裏全体」「足首」「足の甲」「親指側」など。
  • 痛みのタイミング:モートン病は「歩行時」「靴を履いたとき」に悪化。他疾患は「朝の一歩目」「運動時」など。
  • 原因の違い:モートン病は神経の圧迫。他疾患は骨折、筋膜炎、関節炎など。

セルフチェックと注意点

  • 足指の間を押して痛みが強くなる → モートン病の可能性
  • 足裏全体やかかとに痛み → 足底筋膜炎の可能性
  • 足の甲に圧痛 → 疲労骨折の可能性
  • 親指の変形と痛み → 外反母趾の可能性
  • 足首内側から足裏へのしびれ → 足根管症候群の可能性

※自己判断は危険です。画像診断(MRIや超音波)や神経伝導検査など、専門医による診断が重要です。

治療の違い

疾患名 主な治療法
モートン病 インソール、靴の調整、ステロイド注射、手術(神経腫切除)
足底筋膜炎 ストレッチ、足底パッド、消炎鎮痛剤、物理療法
足根管症候群 パッド挿入、ビタミン剤、ステロイド注射、手術
中足骨疲労骨折 安静、固定、運動制限
中足骨骨頭痛 インソール、薬物療法、手術
糖尿病性神経障害 血糖管理、ビタミン剤、生活習慣改善
坐骨神経痛 理学療法、薬物療法、神経ブロック

モートン病に似た症状を呈する疾患は多岐にわたる

モートン病は足指間の神経圧迫による局所的な痛みやしびれが特徴ですが、似た症状を呈する疾患は多岐にわたります。

痛みの部位、性質、発症タイミング、原因の違いを理解することで、正確な診断と適切な治療につながります。

足の痛みやしびれを感じたら、早めに専門医の診察を受けることが重要です。