足首から下が過剰に内側に倒れこんでいる過剰回内(Over Pronation / Pronated Foot)についてです。
足の過剰回内(かじょうかいない、overpronation)とは?
足の過剰回内(かじょうかいない、overpronation/Pronated Foot)は、足が歩行や走行時に内側に過剰に倒れる状態を指します。
これは足のアーチが崩れ、内側の足の縁が地面に接触しやすくなることで発生します。
過剰回内は、足、膝、腰、背中にかかるストレスを増加させ、痛みやケガのリスクを高めることがあります。
原因
過剰回内の原因は様々で人によって違います。
ただ、現代では完全な骨の奇形でない限り、体の使い方に問題があるだけなので、自分で治せます。
可能性は低いけれど「遺伝」
遺伝的に足の構造や骨の配置が影響することがあります。
足の骨の異常な形状は、足の機能に影響を与え、過剰回内を引き起こすことがあります。
ただ、骨の異常であることは、ほぼありません。
曲がって見えるようにみえても、体の使い方であることが殆どです。
親が過剰回内でも遺伝的要素は少ないです。
多少は関係ある「筋力のバランス」
足首や足の筋肉の強さと、柔軟性の不均衡が過剰回内を引き起こすことがあります。
これが原因でも体の使い方を改善すれば解消されます。
体重の増加
過剰な体重は足にかかる負担を増加させ、過剰回内を引き起こすリスクを高めます。
特に、急激な体重増加は足に急激なストレスを与えるため、足の構造に負担がかかります。
やせても元に戻らない場合は、体重増加時の体の使い方のクセが残ってるケースが多いです。
足に乗る体重の掛け方を変えると解消されるケースが殆どです。
「靴」と言われがちですが、逆
靴の選択は足の健康に大きな影響を与えます。
アーチサポートや足の安定性を提供しない靴は、過剰回内を悪化させます。
靴底が不均一に摩耗していると、足のアライメントが崩れ、過剰回内が生じることがあります。
ですが、殆どの場合、順序が逆で「過剰回内」が原因になって、靴のバランスが崩れます。
オーバープロネーション(過剰回内)によって体の体重が内側に乗りすぎているので、
- まず足が過剰回内になって
- 体重が内側にのり
- 靴が変形
という流れになります。
なので、靴をいろいろ変えても治らないのは、靴が原因ではないからです。
特定の運動
野球、テニス、バスケット、バレーボールなど、内股で構えるスポーツをしている人は、なりやすいです。
また、走ることが多いアスリートやランナーは、足にかかる反復的なストレスが過剰回内を引き起こすことがあります。
歩行の癖
長年にわたる不適切な歩行の癖も過剰回内を引き起こすことがあります。
例えば、足を内側に倒す癖があると、足のアライメントが崩れ、過剰回内が慢性化することがあります。
特定の仕事
看護師や介護士など、体の使い方が毎回同じのお仕事をしてる方もなりやすいです。
また立ち仕事で、かかとの高い靴を履き、内側に力を入れて立っているお仕事の方もなりやすいです。
過剰回内が引き起こす症状
過剰回内は足首から下のトラブルを引き起こします。
また、足首から下だけでなく、体のバランスを崩し、さまざまな部位に負担をかけるため、
- ひざ
- 股関節付近
- 腰
- 背中
- 肩
- 腕
- 首
- 頭
など、体全体に影響があります。
以下のような症状を引き起こすことがあります。
外反母趾(がいはんぼし)
足の過剰回内が引き起こす症状で一番多いのが、外反母趾です。
足の親指が「く」の字に曲がるのは、骨の異常、靴が悪いと言われていますが、違います。
足の過剰回内が親指付近に体重を乗せるので、中足骨という骨の間が広がるのが外反母趾の原因です。
内反小趾(ないはんしょうし)
足の小指が「く」の字に曲がる内反小趾も、過剰回内が原因です。
足底筋膜炎
足の裏の足底筋膜が炎症を起こし、特に朝起きて最初に歩くとき、かかとに強い痛みを感じます。
過剰回内で土踏まずがつぶれ、歩く際に足底筋膜に直接ダメージが加わることが原因です。
股関節痛
足が過剰に回内することによって、股関節のバランスも崩れ、股関節痛になることもあります。
また、股関節がズレてお尻付近につっぱりが出たりもします。
オーバープロネーションの治し方
過剰回内を治すのは、現在では自分で可能になっています。
治し方についてです。
過剰回内を治すには何科?
過剰回内(オーバープロネーション)は自分で治せるのですが原因は、専門家に確認してもらった方が良いでしょう。
何科に行けば良いか?ですが、
- レントゲンを撮るだけの整形外科
- 骨の状態だけに注目数一般的な接骨院
- 距骨の調整をやりたい整体院
では、本当の原因の把握は難しいです。
なので、
歩行指導のある整形外科か、外反母趾の専門整体(ゆるかかと歩き指導院)
に行くことになります。