モートン病は、上半身の重心位置のズレや体重分散の偏り、痛みが出る部分で蹴り出して歩く習慣などが大きな原因とされています。
ですので、モートン病は、歩行フォームや重心コントロール、足指や足裏の使い方を見直し正すことで、自分で症状を改善し治すことが可能です。
モートン病の発症メカニズム
モートン病は、足指と指の間の神経が圧迫されることでしびれや痛みが起こる疾患です。
背景には、重心が内側や前方に偏る歩き方や、つま先で強く蹴り出す歩行、ハイヒールなど幅の狭い靴の継続使用が多く関与しています。
このような姿勢や歩き方は、足裏の横アーチを崩し、先端の筋肉バランスを損なわせ、神経への慢性的な圧迫・炎症を誘発します。
なぜ自分で治せるのか
- 歩き方・重心・体重分散の使い方が大きな原因となっているため、運動療法や日常動作の改善で多くの人が症状を緩和できます
歩行改善のポイント
歩行改善のポイントです。
体重分散を正しくする
モートン病は「足」の症状ですが、原因を作っているのは、上半身です。
上半身のバランス崩れが、足裏の一部へ過剰に負担をかけています。
靴底の減り方を見て重心のズレをチェックし、片寄りがあれば矯正する意識を持ちましょう。
つま先に力を入れずに歩く
痛みの原因である神経腫が出来るのは、痛む部分で地面を打ち付けながら歩いているからです。
ですので、蹴り出し時は足裏全体で地面を押すように意識しましょう。
靴選びとインソールの工夫
足幅が広くフィットしやすい靴を選び、固い・幅の狭い靴やヒールは避けることが大切です。
市販のインソールや前足部クッションを活用し、神経への圧迫を和らげます。
歩行改善ができれば、どんな靴でも履けるようになります。
間違った自分でできるセルフケア・トレーニング
モートン病については、間違った情報が溢れています。
原因を考えると無駄になるどころか、悪化させる場合もあるのでご注意下さい。
足指ストレッチ・タオルギャザー
足指を広げるストレッチやタオルを足指でたぐり寄せる「タオルギャザー」。
モートン病には意味はありません。
足裏・甲のマッサージ
足裏や甲に優しくマッサージを施し、血行を促進・・・神経腫の炎症を悪化させるので逆効果です。
アーチ維持トレーニング
「ショートフットエクササイズ」などで足のアーチを維持・再形成し、神経への負担を軽減します。
アーチを再形成しても打ち付ける歩き方が直って無いと意味がありません。
足首・ふくらはぎのストレッチ
ふくらはぎやアキレス腱のストレッチは、歩き方や姿勢改善に関係ないので、モートン病改善には意味はありません。
モートン病は、自分で治癒・改善を目指せる疾患
モートン病は、「歩行改善=重心と体の使い方修正」の継続により、自力で治癒・改善を目指せる疾患です。
上半身の重心のズレや痛い部分に体重をかけて歩く癖を自覚し、全身の姿勢と足の使い方をしなやかに調整していくことが、“自分で治す”最大の近道です。