強剛母趾(きょうごうぼし)は、足の親指の付け根にある関節(第一中足趾節関節)の軟骨がすり減り、関節の動きが制限される病気です。
初期には軽い痛みやこわばりを感じる程度ですが、進行すると激しい痛みが生じ、歩行が困難になることもあります。
今でも一般的に言われている強剛母趾の原因
強剛母趾の原因は一般的には下記のように言われています。
- 加齢: 関節軟骨は加齢とともにすり減りやすくなります。
- 外傷: 足の指を強くぶつけるなどの外傷が原因となることがあります。
- 遺伝: 強剛母趾になりやすい体質が遺伝することがあります。
- 足の形: 外反母趾や扁平足など、足の形が原因となることがあります。
- 靴: ハイヒールや先の細い靴など、足の指に負担がかかる靴を履くことが原因となることがあります。
- スポーツ: サッカーやバスケットボールなど、足の指に負担がかかるスポーツをする人に多く見られます。
2025年現在では、足の過剰回内による足裏への体重分散の不具合と、体重が乗った状態で親指を上に反らして歩く歩き方と判っています。
主な症状
- 親指の付け根の痛み: 初期には軽い痛みを感じる程度ですが、進行すると激しい痛みが生じます。
- 親指の付け根の腫れ: 関節に炎症が起こると、腫れや熱感を伴うことがあります。
- 親指の可動域制限: 関節の軟骨がすり減ると、親指の曲げ伸ばしが制限されます。
- 親指の付け根の変形: 関節の変形が進むと、骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の出っ張りが生じることがあります。
- 歩行困難: 進行すると、歩行時に激しい痛みが生じ、歩行が困難になることがあります。
治療法
整形外科での強剛母趾の治療法は、症状の程度によって異なります。
保存療法
初期の強剛母趾に対しては、保存療法が行われます。
- 安静: 足の指に負担がかかる運動や動作を避け、安静に過ごします。
- 薬物療法: 痛みや炎症を抑えるために、消炎鎮痛剤や湿布などが用いられます。
- 装具療法: 足底板や靴の工夫により、足の指にかかる負担を軽減します。
- 運動療法: 親指の可動域を広げるためのリハビリテーションを行います。
手術療法
保存療法で改善が見られない場合や、症状が進行している場合には、手術療法が検討されます。
- 関節鏡手術: 関節鏡を用いて、関節内の骨棘を切除したり、炎症を起こしている滑膜を切除したりします。
- 関節固定術: 関節を固定し、痛みをなくします。
- 人工関節置換術: 関節を人工関節に置き換えます。
予防法
強剛母趾を予防するためには、以下の点に注意しましょう。
- 適切な靴を選ぶ: ハイヒールや先の細い靴など、足の指に負担がかかる靴は避け、足に合った適切な靴を選びましょう。
- 体重管理: 肥満は足の指に負担をかけるため、適切な体重を維持しましょう。
- 歩き方:強剛母趾は歩き方が原因です。親指付近に体重を乗せないように歩きましょう
ちなみに靴は強剛母趾の原因ではありません。
足に合わせた靴を購入しても強剛母趾は治りませんのでご注意ください。
自分で治す方法
強剛母趾を自分で治す自己療法としては、以下の方法が挙げられます。
- 温熱療法: 患部を温めることで、血行が促進され、痛みが緩和されます。
- 冷却療法: 患部を冷やすことで、炎症を抑え、痛みを緩和します。
- 歩行改善: 正しい重心移動、親指を反らさない歩き方を習得しましょう。
避けるべきこと
強剛母趾の症状を悪化させないために、以下のことは避けましょう。
- マッサージ: 患部を強くマッサージすると、炎症が悪化する可能性があります。
- ストレッチ: 無理なストレッチは、関節に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。
- テーピング: テーピングは、足の指の動きを制限し、症状を悪化させる可能性があります。
- 我慢: 痛みを我慢して放置すると、症状が進行し、治療が困難になることがあります。
改善の実績が増えて生きている「歩行改善」
強剛母趾の改善には、歩行改善が非常に重要です。
正しい歩き方を身につけることで、足の指にかかる負担を軽減し、症状の悪化を防ぐことができます。
歩行改善のための足圧分析と姿勢分析
足裏への体重分散の不具合は体の使い方と、足の過剰回内が問題です。
また、現在どのように足裏に体重が乗っているのか?を確認しないと、正しい重心移動ができません。
強剛母趾を治すためには、姿勢分析と足圧分析が必要です。
現在、主流の強剛母趾の治し方である歩行改善に取り組みましょう。
自分で強剛母趾を治したい場合は、まずは、歩行指導のある整形外科か、姿勢分析と足圧分析で実績のある専門院で歩行指導を受けましょう。
その後、自宅や日常生活で正しい歩き方を繰り返すことで強剛母趾は完治します。